バージニアによろしくは「退屈」が題材の完成された読切である
人は暇すぎると駄目になるとはよく聞きます。
暇が大好きで仕事したくない僕でも大した娯楽がない状態でほっぽりだされたら、この僕ですら仕事してたほうがマシだと思うかもしれません。
今はスマホがあるからツイッターとかでクソリプしたり2ちゃんでレスバしたりくそみてーなソシャゲでもしてれば無限に暇は潰せるかもしれません。
ですが、宇宙だったらスマホなんてただのかまぼこ板みたいなもの。
せいぜいカップラーメン作るときの重りにしかならない最高級文鎮と化してしまう。
もし、そんな状態で下っ端のカスみたいな奴といたら…この漫画みたいなことになってしまうかもしれない。
そんなことを思い知らせてくれる漫画を魔少年ビーティーより前に書いてる荒木先生すげえンだわ。
読切として武装ポーカー以上に完結してる。
読切とはこの後の展開はどうなるんだろうと思わせることも重要なのだ。
バージニアによろしくの登場人物紹介と名言・セリフ集
ヒロシ・タケモト
宇宙旅行の退屈しのぎとして料理作りに興じていたら、変なやつのせいで大変なことになってしまう。
マット・ジャクスン船長
船長と言っても他にいる人間はヒロシだけなのでせいぜい係長的地位なのである。
謎の男
ただジョジョリオンの記憶の男とかいう謎の男と違い最後にその衝撃の正体が明かされる。
バージニアによろしくあらすじ1
とある宇宙船の内部にコチコチと秒を刻む、不審な機械が置かれている…。
この宇宙船は乗員2名、ロボット1体から成る『運送船 デリンジャー号』である。
金星と地球ステーション間を片道約158日で往復するぜ!
そんな船を自動航行中にし、調理室で料理する青年ヒロシ。
彼にとんでもない災難がこの後降りかかる…!
青年はロボットに命令すると、クライドは言われるままちゃんと塩を取ってきてくれた。
ペッパー君より役に立つね!
「ありがとう、きみは一流の料理長になれるぞ
…これでできあがりだ、うまそうだろ? 静脈注射してもいいようなスープだ どれ…」(引用元:荒木飛呂彦著『バージニアによろしく』(集英社))
静脈注射してもいいようなスープとかいう表現スゴイ。
すでにジョジョの例えばなしのセリフの片鱗が…。
そしてもう一人の乗組員であるマット・ジャクスン船長(コンピューター技師)は…暇すぎて部屋で吹き矢遊びをしてた。
本当に暇そうである。
コンピューター技師なのに船長…。
「おい、ボニー! 何度言えばわかるんだ、蒸し暑いんだよっ!涼しくしろと言ってるんだ! それでもコンピューターか!!」(引用元:荒木飛呂彦著『バージニアによろしく』(集英社))
コンピュータ技師なのかほんとに?
船長は船の管理コンピューターに文句を言うと、愚痴を垂れつつソファに座り込むのだった。
アイスコーヒーを飲みながら航海日誌を読み直すが…… 内容は毎日「異常なし」である。
この日記の内容がまさかフラグになってるとはね…。
《あのー マット船長、どこか近くを航行している船から通信が入ってますけど、話しますか?》「通信…? どうせバカ話だろ! なあ、早く切ってくれ!
おれがリンゴの皮剥くサクサクって音嫌いなの知ってるだろ?」(引用元:荒木飛呂彦著『バージニアによろしく』(集英社))
何いってんだコイツ?と思われたがそこにはクライドが器用にリンゴの皮を剥いていたのだった。
そりゃ船長は出れないよなぁ!!と2回読むと思わされてしまう。
バージニアによろしくあらすじ2
《伝言ガアルンダ ヒロシ… 爆 弾 ニ ヨロシク ――――死ンデモラウヨ!》(引用元:荒木飛呂彦著『バージニアによろしく』(集英社))
退屈のせいでジョークを飛ばしているかと思ったが…脱出艇が爆破された!?
マットは何事かとヒロシに通信で呼びかけるが、ノイズだらけで連絡が取れない。
興奮するヒロシを落ちつけようとする船長だが、この状況では落ち着くはずもないヒロシ。
しかもこの爆弾、底面はマグネットで固定され、このバリアがグルリ10cm四方に張り巡らされている。触った途端ドカンだった。
船長が止めたからよかったが、バージニアによろしく完!になってしまうところだったじゃねーか。
多分ヒロシより船長の方がこのとき焦ったやろなぁ。
ヒロシが無能すぎて…。
バージニアによろしくあらすじ3
爆弾撤去作業が始まった。
なんと!2人はクライドに爆弾解除させるチキンプレイに出たぞ!
鉄腕アトムの世界だったら怒られるぞ。
→そうすればガラスのふたを開けても問題はなくなる
なんだ5工程しかないじゃないか。
よゆーやね。しかし、以外にもToLOVEるの連続なのであった。
ガラス切りは倒れてきてバリアにぶつかりそうになってしまう!
しかし有能なクライドは磁力を使ってこれを回避。
間違いなくこの船で一番有能なのはクライド。
さらにコードを切ろうとするクライド。
残り時間はいつの間にかもう6分しかない!
「よしクライド! ガラスの隙間からニッパーでコードを切断しろ! 赤のコードだ!」
「赤は2本あります!」
「2本ともだ!!」
(引用元:荒木飛呂彦著『バージニアによろしく』(集英社))
おかしいな…なんで船長はどのコードをキレばいいかわかるんだ?
本当に内部構造を把握しただけで切ればいい線なんてわかるんか?
赤のコードを両方切ると、ようやくバリアが解除された!やったぜ!
しかし!ヒロシは気づいてしまう!パイプから水が漏れている!
「室内を真空にしたからだ!パイプのつなぎ目がさっきの爆発で弱くなり、減圧のせいで水が漏れ始めたんだ!!」
このままでは水が爆弾に触れて木っ端微塵だ!
あとヒロシは理系で多分感じは博士にちがいないぜ!
文句しか言わない2人に対してクライドと爆弾は水没してしまった!
……がクライドは誇らしげに信管を掲げていたのだった。クライド有能。
……こうして危機は去り、リビングルームで船長にお茶を勧めるヒロシだったが…ひと眠りすると言ってリビングルームを後にしたのだった。
――その直後やつからの通信が!しかし、やつはデリンジャー号の中にいるのだという。
船長はそのとき楽しそうにナイフをポスターに向けて投げつけていたのだった。
全てを理解したヒロシは震えることしかできなかった…。
バージニアによろしく感想
というわけでどうやってこんな爆弾を作ったかも暇だったから船長が作った。
どうやって設置したかは暇な船長が暇つぶしにセットした。
ってことでしたね。
暇とはここまで人を狂わせるのか。
正直2個目の爆弾は偽物でも問題なかったのかもしれない。
どの線きればいいかとか船長がノリで言ってたのかもと思いましたが。
多分爆弾は本物だったんだろうな。
スリルを楽しみたい船長が偽物を用意するわけない。布袋寅泰のスリルが流れてそうだ。
まあ船長が作ったんならどの線切ればいいかとかも熟知してるわけだ。
コンピュータ使うまでもない。
ただ、爆弾以上の暇つぶしとなると、もうヒロシでハンターハンターごっこするしか暇つぶしがなくなっちまったってことですかね。
ヒロシいなくなったら最終的に自殺しそうだなぁ。
長い宇宙航行では娯楽は重要だね。
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