「武装ポーカー」の感想!あらすじ!名言!プライドがレフェリーだ!

       

武装ポーカーは手塚賞だけあって読み切りとして見本のような作品である

一見ただのポーカー勝負に見えて勝負に意識を集中させといて結末はドンデン返しで終わるという読み切りとして完成されている。
ジョジョ3部でいったら、承太郎とダービーがポーカーしてたら最後にブタ配ってた小僧が全部持ってて第3部完!って感じ。
なんとなくダービーと花京院がぽーかーしたらこんなイメージになりそうだと思った。

武装ポーカーの登場人物紹介と名言・セリフ集

ドン・ペキンパー

「生まれながらの悪人がいるとしたら、この男がそれだ」と言われるほど、評判が悪い男。
ポーカーの腕前というかトランプテクニックがダービー兄並。
イカサマテクニックもダービー兄並。

マイク・ハーバー

一見クールだが、ペキンパーが言い出した「おもしろい賭け」に対し、ハッタリめいた事を言われて激おこになった。

老紳士

語り部だが…?
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武装ポーカーあらすじと感想1 最初にすでに書かれていた話のオチに驚愕

これから私が話す、2人のガンマンの話は… 私がこの目で実際に見た話ですこの話には誰でも知っている、“ポーカー”というトランプゲームが出てきます
ポーカーの面白い所は、掛け金を自分の札と相手の顔色を見ながら、
互いにどんどん釣り上げていく所にあります…
それはハッタリをかまして相手をゲームから降ろさせたり…時には掛け金をとんでもない額まで釣り上げたりもします
それではお話ししましょう、『武装ポーカー』です………
(引用元:荒木飛呂彦著『武装ポーカー』(集英社))

このセリフの中に実は最後のオチが隠されていることに3回読んで気づいた。
そう、このじいさんが実際に見た話だということが書かれてるのに「おぉ!」となったわけです。
この時点でオチに気づけた人いるのかな?

――舞台はアメリカ、西部開拓時代のこと。
とある床屋から鳴り響く銃声!
店の中には、死体を見下ろす青年がそこにはあり、青年は剃りかけの髭剃りのクリームを拭うとシーツを脱ぎ捨てたのだった。

「なかなか拳銃の素早い男だったな、それに頭もいい…眠ってる時襲ってくる奴はたくさんいるが、おれが散髪してる時とはね…
後ろから撃ってきた点も褒めてやるべきだな――だがね! おれはもっと素早いし、賢いんだ!」
(引用元:荒木飛呂彦著『武装ポーカー』(集英社))

本当に強いやつというのは卑怯という言葉を使わないですからね。
散髪中にアヌビス神が顎の下ごと剃ってきても文句言わない。
この男はポルナレフよりも覚悟が上に違いない…強者の貫禄ってやつがあるぜ!

ドンはいい顔でミルクセーキをダブルで頼む。
ミルクを頼むのはこの時代背景だともはや定番だけどミルクセーキなのが荒木先生ってかんじですね。

ついに本題のポーカーである。
ドンはダービー顔負けの技術でトランプを投げてトランプの束から4回エースを出してフォーカードを完成させる技術を見せる。
これにはヒソカもおったまげである。

青年がトランプをとった瞬間!
おいてあったボトルに入店客の姿が映り…いきなり発砲してきた!?

いや!違う!発砲したのはドンとロン毛の青年やんけ!
2人の弾丸が襲撃者の胸を同時に貫いたのだった。
うふふ。初めての共同作業ですなぁ!

銃の腕前…武装のほうは互角…ついに本題のポーカーってところですな。
他の客に引きずられる襲撃者の死体を横目に、ポーカー開始ィィ!!

武装ポーカーあらすじと感想2 ダービー顔負けのポーカーバトル!

私はこの男を知っている、マイク・ハーバーだ
彼もまた賞金首で、賞金はドン・ペキンパーと同じ1万$だ
銃の腕前も今の撃ち合いから判断した限りでは互角だ!
…しかし、ギャンブルの勝負はどうなるだろう
(引用元:荒木飛呂彦著『武装ポーカー』(集英社))

よく考えるとこのセリフも冒頭のおっさんのセリフなんだよなぁ。
このおっさんどこに居たんだって何故か疑問に思わなかったぜ。

「おたく、この町に着いたばかりと言ってたがどこから来たんだい?」
「忘れました」
「忘れたか… 忘れるという事はスバらしい事だ
どこから来たか覚えてるって事は、昨晩何を食ったか覚えている事と同じ位、くだらない事だな…」
「昨晩はビーフシチューを食べました」
(引用元:荒木飛呂彦著『武装ポーカー』(集英社))

おまえは昨日食べた晩飯を覚えているのか?作戦失敗だね。
マイク・ハーバーならディオのパン派代表なあのセリフにも気の利いた一言が言えたかもしれない。

ドンは参加料に100$賭け、いよいよカードの結果が明かされた。
ドンのカードはダイヤ10-9-8-7-6のフラッシュ。
対するマイクは…3-3-3-5-5のフルハウス!

最初の強者の風格は嘘だったのかドン!答えろーー!!
まさかの敗北に冷や汗をかくドン。

そして2回戦が開始されたが、先程と違い殺伐としている…!!
ここで第三者が介入!
飲んだくれのみすぼらしい老人がからんできた。
すごい空気読めないおっさんやな。

「ペキンパーさん、もしかして… ヒック 負けてるんですかい?あなたが? ポーカーに… おやまぁ」
(引用元:荒木飛呂彦著『武装ポーカー』(集英社))

だがこれがドンの逆鱗に触れた!

ゴミ溜めに帰れと言ったはずだぞ!と後頭部を棚へ何度も打ち付けるドン。
酒の瓶を老人の口に突っ込ませてやったぜ!
これにはモブキャラも「泣いてやんの!バカ!死ね!もう来るな!」と大爆笑である!
言いすぎだろ!!

武装ポーカーあらすじと感想3 話のオチが大どんでん返し!

そして始まる第二回戦!
ペキンパーの札は3のフォアカード!
普通なら負けるはずのない札だ!
しかし、彼は自分の札をじっと見入った…

しばらくすると彼は微笑みを浮かべた
悪魔の微笑みだった!何かを考え付いたのだ!
微笑みを浮かべるだけの“何か”を!

「ちょっと待て! 今、アイディアが浮かんだんだが これに面白い“賭け”を重ねないか?」
(引用元:荒木飛呂彦著『武装ポーカー』(集英社))

花京院の魂かな?
お互いの 拳銃さ!お互いの拳銃を賭けようと言ったんだ! 負けた奴が勝った奴に自分の拳銃をくれてやるのさ!

この酒場で、例え一時的にでも丸腰になった男を想像してみたまえ どんな事になるか!

酒場にいる連中は二人を見てはいなかった…けれども、聞き耳だけはじっとうさぎのように立てていたのだ!
丸腰になった瞬間、平気で後ろから撃つような奴らが二人の賞金を狙ってうようよしているのだ!

これは斑目貘さんくらいのイカれたギャンブラーだぜ!

マイク・ハーバーは8のフォアカード! ペキンパーのカードよりは強い…
しかし、賭けに乗るか降りるかは彼の決断なのだ!
どうするロン毛!?
コールか?ドロップか?はっきり口に出してもらおうかダービー!!

『わかりました、拳銃を賭けましょう!!』
(引用元:荒木飛呂彦著『武装ポーカー』(集英社))

グッド!作戦成功!思わず拳を握りしめるドン!
しかし、物言いである。

「いきなりおたくへ向かってブッぱなすと言う事かい? ありえないね!普通、勝負する時はレフェリーがいるものだが、プライドがレフェリーだ!賭けに負けて代償を払わなかった事はないし、払えないものを賭けたりはしない!」
「それを確認したかっただけです、プライドがレフェリー! ぼくも同じです!」
(引用元:荒木飛呂彦著『武装ポーカー』(集英社))

かっこE。しかし…ドンのカードは…?

Qのフォアカード!!

やっちったー!!

なんて汚い奴だ、ドン・ペキンパーという男は!
彼はイカサマをやったのだ!
誰にもわからない方法で3のフォアカードをQのフォアカードにすり替えたのだ!
何が「プライドがレフェリー」だ!

しかし、マイクが驚いたのはイカサマをしたことだけではなかった。
マイクが青ざめるのも無理もないのだ。
なぜならば!

マイクもまたQのフォアカード!!

イカサマが被った!!

ああっ!こいつもQのフォアカードだぞ! どっちかがイカサマやったんだ~~~!!
(引用元:荒木飛呂彦著『武装ポーカー』(集英社))

叫ぶ老人と同時にとっさに二人は銃を抜いた!
銃口は互いに標的をさした!チャンスだ!
チャンスを手にしたのはドンでもロン毛でもなく!老人!!

「この時を待っていたっ! 喰らえ!  火炎ビンだァ~~~~!!」
(引用元:荒木飛呂彦著『武装ポーカー』(集英社))

えええええ!?

そして場面は冒頭へと戻り、美女のキッスである。

いきなり最後に大どんでん返しかよ!
冒頭の老人と作中の浮浪者が同一人物だったとはね…。
でも伏線は張ってあるところが荒木先生。
デビュー作なのにおもすれー!

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