そだちフィアスコ(愚物語)ネタバレ感想!オフシーズン第1話!
普通になれない人はいったい、どうすればいいんだろう?
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
老倉育さんの話の時系列は戦場ヶ原ひたぎさんにぶっ飛ばされて、転校した初日からしばらくの話
フィアスコとは「大失敗」という意味ですね。
怪異とか全く出ないというこのシリーズでそれアリなんだっていうのが老倉さんの話の特徴ですね。
幽遊白書の最後の方の話で、「妖怪より人間のほうが怖い」って話があったけど、そんな感じのイメージです。
とりあえず老倉さんはムカつくことがあると脳内の阿良々木をぶっ飛ばしてたりとか
めちゃくちゃネガティブだったりとか。
ぶっちゃけあんまり好きじゃなかったけどこの話の老倉さんはちょっと阿呆なので結構好きです。
幸せになりたいだけとかいいつつ不幸に突っ走っていくあたりとか、主人公の素質はあるね。
そして、阿良々木暦が嫌いと口で言いながらも、明らかに好きだよねって印象である。
戦場ヶ原さんとはまた違った意味での天邪鬼でツンドラである。
好きと嫌いは紙一重ってことですな。
クラス内の派閥争いに巻き込まれ、そもそもどの派閥かで言ったら「阿良々木派」らしい。
阿良々木暦なんて知らないやつに言っちゃうくらい阿良々木LOVEな彼女だが、戦場ヶ原さんや羽川さんのときのように、ピンチでもあの男は現れない。
変わりに現れるのはクズの親父である。
不幸なまま老倉さんは終わってしまうのだろうか?
でもこの後そだちフィアスコの続きで彼女は阿良々木暦と同じ大学に入ることになる。
それどころか、阿良々木暦は老倉さんが好きすぎて、一回戦場ヶ原さんと別れてる。
めちゃくちゃな関係だが、結局戦場ヶ原さんに「不幸」でしか勝てないのである。
愚物語(そだちフィアスコ)のあらすじ
里親に預けられてしまった老倉育だが、阿良々木家に預けられた頃の育ちゃんではない。
新天地の公立宍倉崎高校に編入し、きっとメインヒロインのようになるに違いないのである。
だが、さっそく浮いてしまった。
当然である。
直江津高校でアレだったのがいきなり新天地でうまくやれるはずがない。
公立宍倉崎高校でやることはやったのである。
自己紹介を頑張ったり、ボッチ共でグループを作ろうとしたり…。
でもフィアスコしただけである。無念。
にっくき阿良々木暦を見返す予定が、もうおしまいだぁ。
私みたいな奴は本当、どうやって生きてくのが正しいんだろう、とても正しいルートがあるとは思えないし、あったとしても、そんなルートを歩めないのが私なんだろうなあでも、私みたいな奴って、そんなにいないわけじゃないはずなんだけれど。他のみんなはどうしているんだろう。同じ失敗ばかりして、わかっていても正しいことができなくて、ずっと同じ悩みを抱え続けてるみんなは、いったい、どんな風に生きているんだやっぱり、同じ失敗ばかりして、わかっていても正しいことができなくて、ずっと同じ悩みを抱え続けているのかな。絶対仲良くなれそうもない。
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
絶対仲良くなれそうもないって…。もう駄目だ…。
だが、そこで出会った「忽瀬亜美子(ゆるがせ あみこ)」のおかげで方向性が変わる…!!
クラスの人間関係を知った老倉育は、なんと一躍人気者に躍り出ることに成功したのだ。
しかし、不幸に馴れすぎた育ちゃんにこの作られた幸せは許せないッ!!
忽瀬亜美子はぼっちだったが、最初は人気者だった。
そんな彼女が転落した理由はなんなのか!?
愚物語(そだちフィアスコ)の登場人物紹介(愉快なクラスメイト)
お前らは私以上のクズだ
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
このクラスには派閥が存在する。
友人であった筈の忽瀬亜美子と旗本肖。
siオレたちは昔から2人でひとつだった地元じゃ負け知らずだった
しかし、裏切りが発生する。
旗本肖は親友を裏切った。
珠洲林リリについたのである。
一人が嫌だから、親友を孤立させて自分だけ敵対勢力に吸収されたのである。
ほーんって感じだが、高校生には死活問題である。
はぶられた方は何も信じられないだろう。
ボッチが嫌だから親友を捨てたという奴らの中で人気者?
どれだけ傷だらけだって、傷つけられたら痛い
だからこそ、傷ついた振りをして、可哀想な振りをして、弱さを武器にする奴が、許せない。
私よりもくだらない奴が、許せない
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
育ちゃんの中のほとばしる熱いパトスがクズどもを許さねえ!
忽瀬亜美子(ゆるがせ あみこ)
ぼっちはぼっちと惹かれ合う…が、もともとぼっちだったわけではない。
クラスのカーストトップクラスから転落したので、ある意味戦場ヶ原さんのようなもので全然、老倉育ちゃんではない。
このことで、クラス全員から疎外されているらしい。
その上、ぼっちの実力者老倉さんがうっとおしくて、登校も拒否する始末である。
しかし、老倉さんにそんな作られた幸せなどいらなくて…?
珠洲林リリ(すずばやし りり)
運動部のOBとして後輩の人望もあり、面倒見のいい性格である。
闇落ちした神原駿河みたいなもん。
家なき子のエリカ様みたいなもん。
忽瀬亜美子が同じレベルのカースト順位だったので邪魔者はぼっちにしてやり始末する精神だった。
旗本肖(はたもと あやかり)
ある事件で登校を拒否するようになる。
そして裏切り者。
客藤乃里香(きゃくふじ のりか)
するがボーンヘッド(愚物語)ネタバレ感想
じゃあね、神原選手。もう二度と会うことはないと思うけど、精々元気でやってくれ。
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
神原駿河(メイン)と忍野扇(男バージョン)の話。
ボーンヘッドとは「てめー 頭脳がまぬけか?」という意味です。言い過ぎました。間抜けです。
花物語の後の話なので一番最新の話である。
というか続・花物語である。
最近ちょっと、私の部屋の掃除が行き届いてなくなくない?
こんなに中途半端なクリーニングだったら、やってもらわなくても同じっしょ?
神原さんのカオス部屋を片付けてくれた阿良々木さんを何故か罵倒してしまった神原駿河。
さすがの阿良々木暦もブチギレである。
無償で掃除やってもらっといて言いたい放題なんて駄目じゃないかな。
もう知らない!プンプン!と帰っちゃった。
そして海外でトラブってる羽川さんのもとに行ってしまったらしい。
というわけで、阿良々木暦が退場した今、怪異と敵対するわけではない。
今回は謎解きが主軸となる。
発端は、ゴミ溜めの部屋の片づけをしようとした駿河が発見した、忍に処分されたはずの猿の左手の木乃伊。
さらに、部屋のふすまの裏側で神原さんのママである「臥煙遠江」が残した厨二満載のメモから始まる。
そこには例の悪魔の木乃伊の残りの場所が書いてあった!?
あんな阿良々木暦さんをかつてフルボッコにしたパーツが…腕だけでボコボコにしたパーツが…まだあるっていうのか!
いや、そりゃああるんだろうが。
その場所がなぞなぞっぽくいので、何故か乱入してきた忍野扇と解いていくんだけど、男版扇がうざくて草。
猿の手よ! どうかこの暗号文を解いて……
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
なぞなぞが解けないので猿の手に願おうとした扇とかいうヤツを、「すごいね!」と褒めつつぶん殴る神原駿河さん。
羽川さんならなぁ!直ぐ解けるのになぁ!って言ったら、対抗意識燃やしてきてこれである。
男版扇はポンコツなのか?
まあ、ぶっちゃけると女版扇がアララギさんの怪異なのは終物語下巻で周知の事実なんだけど、男版は雑にしか触れてない。
神原にも扇が生まれる風なこと終物語で言ってたからそういうことなんだろうけども。
途中で男扇に阿良々木さんが電話かけてきてたけど、阿良々木視点だと女なのか男なのかが気になりますね。
ちなみに謎解きは答え見るまでわからなかった上に、「お、おう」って感じでした。
神原駿河の前に花物語で解決した沼地蝋花が現れるが…!?
沼地蠟花と臥煙遠江のためではなく神原駿河として阿良々木暦を越えろ!
あの人は、木乃伊のパーツなんて、探さなくていいと言った。
沼地蠟花の意志を継がなくていいと言った。
臥煙遠江の遺志を継がなくていいと言った。
ならばこれは私の意地だ。
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
これは神原駿河が阿良々木暦を超える決意をするための物語である。
神原のもとに現れたのは、かつて花物語でバスケットしたあの「沼地蠟花」である。
憧れであり、あり得た未来であり、最高のライバルで木乃伊のパーツを集め続ける幽霊が再び姿を表す。
が、これは神原駿河の母親である臥煙遠江である。
神原が戦場ヶ原先輩好き好きと願った猿の手は他にも存在する。
悪魔の木乃伊のパーツは、放っておくと病原菌のように蔓延してしまうらしい。
そして、伝えただけであり、どうするかは神原自身と娘に伝えるのだった。
ママから言わせると、誰の意志も、誰の遺志も継ぐ義務なんかないし臨んでもいない。
沼地蠟花でも阿良々木暦でもない、神原駿河が考えて自分の意味でやるんやで…とのことである。
その「沼地蠟花」を助けるにはこの手は邪魔なんじゃないか。
むしろ傷つけると考え、悩んでいた神原駿河だったが、阿良々木暦の言葉を思い出す。
少なくともひとり、お前が困ってる。
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
そして、「沼地蠟花」を見ていられないから助けるというシンプルな答えにたどり着く。
別に蠟花のためでもママンに言われたからでもないんだからね!
神原駿河は憧れの阿良々木暦と同じ思考にたどり着き、スタートラインに立ったのだった。
こうして「沼地蠟花」がやり残した、そして母親が遺した木乃伊集めをする道を選んだのだった。
神原駿河として、阿良々木暦を越えようと神原駿河は決意したのである。
一個目がテンション下がる語り部だっただけに、2つ目の前向きさが直視できない。
[audible]つきひアンドゥ(愚物語)あらすじネタバレ感想
怪異でもしねーよ、そんなこと
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
つきひとかタイトルで言っときながら、語り部は「斧乃木余接」。
愚者語の表紙は完全にこの「つきひアンドゥ」の話をイメージしとりますな。
なお、アンドゥは元に戻すを意味する。
時系列は終物語の後くらいかと思われる。
阿良々木さんは終物語にて、ついに無害認定された。
しかし、小さいほうの妹のほうはどうだろうか?
阿良々木月火は余接の監視対象である「不死鳥(しでの鳥)」の怪異である。
こうして、斧乃木余接は阿良々木月火を見張ることになるのだが、この妹、頭がおかしかった。
兄とは別の方向で狂っていたのである。
これは余接の災難とつっこみと暴言の話である。
阿良々木月火とかいうヤベーやつ
鬼のお兄ちゃん(略して鬼いちゃん)は、ロリコンなので僕に優しい
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
なんかロリコンこと阿良々木暦がアイス買ってきてくれるから、月火が学校言ってる間に斧乃木余接は食っていたのである。
なお、阿良々木暦くんに対する童女の二人称は「ロリコン」とか「あいつ」にまで格下げされている。
しかし、この妹何故かまだ学校に行ってる時間帯であるにも関わらず、帰宅してきやがった。
きゃあ!なんとなくで気が乗らなくて登校中にUターンして家に戻ってきたら、私のぬいぐるみがアイスクリームを食べてる!?
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
理由は「だるい」である。
このしょーもない理由トップクラスが原因で月火に「アイス食ってる童女」が見つかってしまった!!
しゃーない。
絶対にぬいぐるみのフリしたろ!!
だが、月火の目はごまかせない。
どうしてもごまかすというなら仕方がない。
よっしゃ、このぬいぐるみにサラダ油ぶっかけてっと!ちゃかちゃか着火~
この家ごと放火するしかないな…。
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
な。頭おかしいだろ?自分の家だぞ?
親に殺されるかもしれないのに、童女が喋ってる気がするのにごまかすとかいう理由で家ごと消滅させようとするのである。
まあ、怪異で死なないんだけど。
さすがの作中の強さランキング上位でる斧乃木余接もこの評価である。
自分の部屋の人形が生きているかどうかを確認するのに、火を放つような人間がいていいのか?怪異でもしねーよ、そんなこと
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
そして、もう観念した斧乃木余接ちゃんは、アイスで火を消すという、阿良々木家を救う救世主となったのだった。
しかし、そんな救世主に向かって
「やっぱりぬいぐるみが動いた!なにこれ、超怖い!」である。
読者と余接の心の声が一致する瞬間である。
いや、お前の方が怖いよ
こんなピーキー妹に存在がバレたことが臥煙伊豆湖にバレたら始末される…。
せや!!魔法少女とか言っとけばごまかせるだろ!
ごまかせたのである。
問題は、この妹自分も戦うとかわけのわからないことを言い出したのである。
余接が推測するにはこの妹の不死身性は肉体だけではない。
今後の人生に支障がでるような精神的ダメージなら、記憶ごと抹消するという特異性があるらしい。
掟上今日子さんの上位互換かな?
これにより、余接史上最大の災難に見舞われるのだった。
斧乃木余接は恐怖する。阿良々木月火は恐怖しない。
やぁ!ボクは異次元から魔物を退治するために魂だけの状態でやってきた正義の魔法少女だよ!
でも魂だけじゃどうにもできねーから仕方なくキミの人形に憑依させてもらってるんだ!
(引用元:西尾維新著『業物語』(講談社))
余計な設定を言ってしまったため、化け物退治をしたがる月火に合わせなきゃいけなくなってしまった。
でも化け物なんてどこで見つけてくれば良いのか?
そういえば最近漫画を目指し始めたキャラがいたのである。
千石撫子は漫画家を目指して家でひたすら漫画を描く、努力嫌いを克服した女…!
かつて詐欺師に憑かされた蛞蝓豆腐の怪異を持つ…そして、漫画家を目指してるなら絵がうまい。
しかもアホの妹と関係があるではないか。
じゃああのアホの妹の要望に答えてもらうには、千石撫子に退治する化け物を式神として作ってもらうしかないのである。
こうして巨大な蛞蝓が爆誕したのである。
撫子の才能がヤバい。
しかし、撫子に作ってもらった式神のせいで斧乃木ちゃんがピンチに。
蛞蝓豆腐が斧乃木ちゃんの頭上に落ちてくる状況に、月火が救ったのである。
なお、月火は翌日、全部忘れていた。
都合よく、動くぬいぐるみと正義の魔法少女、巨大な蛞蝓と、それに潰された事実について忘れていた。
『死んだ時のショックで忘れた』のではなく、『死んだショックを忘れた』のである。
それとは別に、終始感情ないと主張する斧乃木余接だったが、本当に死に扮した時、恐怖していた。
本当に死ぬかもしれない状態にまで追い込まれてしまった時「死ぬのは嫌」「超怖い」と考えてしまったのである。
恐怖の感情が芽生えたのと対象に月火は死を恐れない。
痛みを忘れてしまうので痛い目にあおうが、彼女は傷つかない。
斧乃木余接よりよっぽどヤバいのは阿良々木暦の妹だったのである。
でも感情ないかな?
月火の奇行にお前のほうが怖いよとか言ってるじゃないか。
自覚なかっただけなんじゃないの?